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教育システム:台湾の教育制度

台湾の教育制度


飛行機でおよそ3~4時間で到着し、親日家が多い国でも有名な台湾。
そんな台湾は、日本からの旅行先に人気を集めていますが、留学先にも選ばれる人気の国の1つです。
教育面でも力を入れている台湾ですが、今回はそんな多くの人気を集めている台湾の教育制度について分かりやすくお伝えしていきます。

台湾と日本の教育制度の違い

日本の教育制度は、6・3・3・4と小学校6年間、中学校3年間の義務教育に加え、中学卒業後は高校進学で3年間、大学進学で4年間が一般的とされていますが、台湾の教育制度は、日本とどのような違いがあるのでしょうか。

義務教育の違い

台湾の義務教育は、日本と同じく小中学校の9年間に加え、2014年から高校にあたる「高級中学」や「高級職業中学校」(日本の職業高校のような教育機関)の3年間も義務教育となります。
また、小学校から中学校までの授業料無償、2016年には高級中学の授業料も無償となり、国を挙げて教育面の援助が多くなされているようです。
※引用元:外務省

新学期のスタートの違い

新学期が4月から始まる日本と異なり、台湾では新学期が9月から始まり、6月に卒業式を迎えることも特徴です。
また、年度は8月1日からスタートし、7月31日までとなります。
学校は2学期制で、8月~1月までが上学期、2月~7月までが下学期とされています。
※引用元:外務省

激しい学歴社会

日本ではなくなりつつある学歴社会ですが、台湾の方がより学歴重視が激しいと言えるかもしれません。
そのため台湾では、小学生のころからより良い大学に進学できるよう学習計画が立てられています。

台湾の初等教育について

義務教育である小学校を台湾では、「国民学校」と呼びます。
次に台湾の初等教育についてご紹介していきます。
近年台湾では、科学技術の発展と国際人の育成を重視しています。
それに伴い、日本でも近年取り入れられていますが、パソコンを用いた授業や英語教育に力を入れています。
英語を含む言語・文学、健康と体育、社会、芸術・人文、自然と生活科学技術、数学、総合活動の7つの教科があります。
台湾の公用語は北京語ですが、台湾現地ではもともと台湾語が使われていました。
また、台湾には原住民と呼ばれる少数民族の人々の言語もいくつかあるため、自国の文化の理解、自国を大切にする目的として「郷土言語」が言語・文学の授業に組み込まれています。
中国語にも様々な地方の言語があるので、郷土言語を学ぶ授業が取り入れられているのではないでしょうか。
※引用元:スタディピア

台湾の中等教育について

台湾の中学の時間割や教育カリュキュラムは、台湾の教育部が定めた「国民中学課程標準」に基づいて作成され、科目が国語、数学、社会、英語、音楽、体育、健康教育、美術、コンピュータ、郷土言語(台湾語)などとなっています。
授業日数は小中学校ともに、年間200日で週5日制がとられ、基本的に土日曜日が休日となります。
授業時間は、中学校で1限45分が基準とされています。
※引用元:スタディピア

義務教育なのに試験?

台湾では、高校進学が義務教育であるものの、日本のように入学したい高級中学や高級職業学校に進学できるわけではありません。
では、学生たちはどのようにして入学先を決めているのでしょうか?
とある学生によると「春先に行われる統一テストの点数が良ければ、良い学校に入学できるし、点数が低ければ良くない学校に入学することになる」と言っていました。
そのため、統一テストは重要な意味を持ち、2月ごろには統一テストのための対策授業が中学で行われています。

台湾の高等教育について

中学卒業後の高校進学が2014年から義務教育となりました。
普通教育が受けられる高校を「高級中学」、日本の商業高校や工業高校のような職業教育が受けられる高校を「高級職業学校」と言い、どちらに進学するかを選択することとなります。
※引用元:スタディピア

一般大学受験の場合

台湾の一般大学に進学したい学生は、大学学科能力試験を受験します。
大学学科能力試験は、日本でいう大学入試センター試験にあたるものです。
試験での成績をもとに志望校を決定し、各大学独自の試験に進み、入学校が決定します。

科技系大学受験の場合

科技系大学受験の受験生は、高級職業学校の学生が大半を占めています。
科技系大学は、4年制の学校「四技」と2年制の学校「二専」があります。
受験生は、四技二専統一入学測験を受験。受験後、志望校を指定して出願できる試験に進みます。

まとめ

台湾の教育制度についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
日本の6・3・3・4年制は同じですが、異なる点もあることがお分かりいただけたと思います。

・台湾では、小学校~高校までの12年間が義務教育。
・2学期制で8月~1月までが上学期、2月~7月までが下学期となり、間で長期休暇があります。
・高校進学は、春先の統一テストで決定。
・大学は一般大学と科技系大学(四技と二専)があり、進学率が高いとされています。

他にも、12年間の義務教育の授業料が無償化等、国を挙げて教育へ力を入れていることが分かります。

教育システム/台湾の教育制度.txt · 最終更新: 2021/02/25 15:54 by ryugakupedia