カナダへ留学を考えている人の中には、コミュニティカレッジに興味がある人もいるかもしれません。
コミュニティカレッジは留学生の割合が低く、主に現地の学生が通う学校なので、英語力を伸ばしたい人はもちろん、さまざまな分野を専門的に学習できるメリットもあります。
ただ、簡単に入れるわけではありませんので、大学と同様に条件があるので、事前に確認が必要です。

この記事では、カナダのコミュニティカレッジの特徴や就業期間、入学条件を紹介します。

カナダのコミュニティカレッジの多くが公立学校で、現地の高校生にとっては、高校を卒業後に自分の進路の可能性を広げるために通う教育機関です。

専門分野は幅広く、取得可能な学位は以下の4つがあります。
・Certificate
・Diploma
・Advanced Diploma
・Bachelor

入学条件も卒業学位によって異なり、学習目的や目標に応じて入学します。
入学後も単位移行をして学位のアップグレードができますが、特定以上の成績を残すことが条件です。

もちろん留学生も通うことができ、キャリアカレッジに比べると留学生の割合は低いと言えます。
その分、留学生にとっては入学条件レベルも高く、環境も完全に英語環境なのは嬉しいところでしょう。

まず、カナダのコミュニティカレッジにはどのような特徴があるのか見ていきます。

カナダでは、日本の中学や高校にあたる「中等教育」を終えた後に、高等教育機関へ進学する学生もいます。
彼らは興味や資格に応じて総合大学、または、コミュニティカレッジに進学します。

コミュニティカレッジは、カナダの短大と言えますが、日本の短大とは大きく性質が異なっており、最も突出すべきなのは、修了しても必ずしも「準学士号」が取得できるわけではないということ。
どちらかというと、専門学校的な性質が強いの特徴です。

コミュニティカレッジは、大きく2つに分かれています。
一つが、大学1、2年次にあたる教育過程を学んだ後に、4年制大学に編入できる「大学編入コース（アカデミックコース）」、もう一つが、就職を目的とした人材を育てることに重きを置く「職業訓練コース」があります。
ただ、全ての学校でこの2つのコースが必ずしもあるとは限りません。
この2つのコース以外にも、大学編入コース（アカデミックコース）とESLコースを合わせたコースを持つ学校もあります。

コミュニティカレッジは元々、それぞれの地域社会に沿った教育を地域住民に提供し、地域文化を振興する目的で設立されました。
地域のコミュニティセンターや、教会の地下ホールなどに住民が集まり、興味・関心の高い課題に関する専門家を呼び、勉強会の形式で始まったのが起源と言われています。
その勉強会は、学問的知識の追求だけで終わるのではなく、趣味や実益を兼ねた勉強会でした。

カレッジは私立もありますが、カナダではほとんどが州で、州よって特色があります。
例えば、オンタリオ州では、大学は「職業技能を身に付けるところ」という位置付けです。

College of Applied Arts andTechnologyなどの正式名称があり、学問が専門の大学とは立ち位置が違います。
一方で、ブリティッシュ・コロンビア州のコミュニティーカレッジでは、大学3、4年次の課程が履修できるコースも用意しています。

就業期間は、カレッジやコースによって異なります。
産業界と共同で専門職業コースを設置しているカレッジも多く、短期間で6ヶ月、長期間だと3年間です。
大半のカレッジは9月に新学期が始まり、翌年の4月に終わります。
2学期制のカレッジが多いが、中には3学期制の学校もあります。

コミュニティーカレッジは、基本的に地元住民優先の入学方針を取っています。
ブリティッシュ・コロンビア州では、1980年代から世界中の留学生を受け入れてきた実績がありますが、コースによっては地元学生からの志願が多いため、留学生が入学許可が下りないこともあります。

入学資格はコミュニティカレッジによって、また同じカレッジ内でも学科によって変わります。
多くのカレッジでは、大学編入コース、職業訓練コース共に、TOEFLスコアの基準が設けられています。
そのスコアに達していない場合、ESLの全課程を修了することが条件となります。
特に、特定学科の場合は高校の特定コースや、大学進学準備コースの卒業資格を求められます。
また、必要に応じて面接や、適性試験などを行う場合もあります。

カナダのコミュニティカレッジの特徴や、入学条件などを紹介してきました。
カレッジ留学は語学留学に比べると、1つ大きな自己投資です。
学習期間だけでなく、費用もその分かかりますので、しっかり計画を立てて無駄な時間やお金がかからないように準備しましょう。