イギリス留学を検討している人の中には、大学進学を希望している人や専門的なスキルを学びたい人などもいるでしょう。
そういった人たちの選択肢の1つとなるのが、コミュニティカレッジです。
この記事では、コミュニティカレッジについて、その概要から具体的なコースさらには、取得できる資格などについて解説します。
留学を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
コミュニティカレッジとは、地域住民に対する高等教育や生涯教育の提供、さらには継続教育を提供することを目的として設立された学校のことです。
継続教育とは、若者や失業者などを対象として、資格取得を目的に行われる職業教育のことです。
コミュニティカレッジは、日本でいう二年制大学(短大)や専門学校をイメージしてもらうとわかりやすいかと思います。
継続教育による資格取得はもちろんのこと、専門的な勉強がしたい人がスキルアップのために通うこともあります。
学べるジャンルは趣味として取り組むものからスポーツ、職業訓練まで非常に幅広いのが特徴です。
継続教育に関しては、ほぼ全ての職業に関するプログラムが用意されています。
また、講師を務めるのは、その分野での経験を持つ人たちなので、実践的なスキルや知識を身につけることができるでしょう。
コミュニティカレッジは公立カレッジと呼ばれることもあり、税金によって運営がされています。
そのため、留学にあたっての費用負担も軽くなるでしょう。
なお、コミュニティカレッジの受講だけでは、学生としてイギリスに滞在することはできません。
YMS(ワーキングホリデー)など他のビザを取得する必要があります。
コミュニティカレッジは大きく分けて、大学への編入・進学を目指すコースと、専門的なスキルを学び職業訓練を行うことを目的とするコースに分かれています。
ここでは、それぞれのコースの概要について解説します。
コミュニティカレッジでは、イギリスの大学進学を目指す留学生に向けた大学準備コースが提供されています。
また、語学力に不安のある留学生に向けては、語学力アップを目的とした英語コースも用意されています。
資格取得など職業的な専門知識を学びたい場合は、各種専門分野のコースが用意されています。
ビジネスやアート・デザイン、料理、コンピューターなど、日本の専門学校同様、扱う分野は非常に多岐に渡ります。
基本的な内容を学ぶものから、プロフェッショナルレベルまでコースの内容も様々なので、自分のニーズに応じたコース選択もできるでしょう。
コミュニティカレッジを卒業すると、専門資格を取得することができます。
ここでは、その主な資格について解説します。資格が大学進学や就職に大きく関わるものなので、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
ナショナル・ディプロマは、大学学部レベルへの入学資格となるものです。
多くの職業分野で取得することができます。
HNDは、「Higher National Diploma」と呼ばれるもので、2年間のコミュニティカレッジのコースを修了すると学士号の初期課程を終えたのと同じレベルとみなされます。
イギリスの大学は基本的に3年で卒業となるため、3分の2を終えている状況になるということです。
そのため、HNDを取得すると学士課程の2年もしくは3年に編入することができます。
なお、HNDが取得できる職業分野は、工学やスポーツ、アート・デザイン、メディア、テクノロジーなど様々な分野があります。
FD は、「Foundation Degree」と呼ばれるもので、2年間のコースを修了すると、学士号の初期課程を終えたのと同じレベルとみなされます。
FD取得者は学士課程の3年に編入が可能なほか、就職することもできます。キャリア形成や大学進学の基礎固めをすることができます。
コミュニティカレッジは、イギリス国内にたくさんあり、同じようなプログラムを行なっているケースも少なくありません。
そのため、選ぶときに迷ってしまう人もいるでしょう。
そういったときは、授業料や学校の規模、エリアなどで比較してみてください。
特にエリアに関しては、学校に通っている間の生活拠点となるので、自分が住んでみたい街、地域であるかどうか、は非常に重要だと言えます。
なお、コミュニティカレッジによっては、留学生を受け入れていないケースもあります。
そのため、事前に留学生の入学が可能かどうかもチェックしておきましょう。
今回は、イギリスのコミュニティカレッジについて、その概要から具体的なコース、取得できる資格について解説しました。
大学進学から、職業訓練まで様々な教育を提供しているのがコミュニティカレッジです。
学べる内容は多岐にわたるので、専門的な知識を学びたい、といった場合は、入学を検討してみてはいかがでしょうか。