人気観光地の1つである台湾。
そんな、観光地として人気がある台湾ですが、留学先としても人気の高い国でもあります。
大学留学も、英語圏の学費に比べると安いため、負担が少ない留学ができるとされています。
ところで、台湾の大学院は日本の大学院と何が違うのでしょうか?
日本では、大学卒業後、大学院に進学する人は少数派です。
実際、日本の大学院進学率は年々減少していく一方ですが、台湾では大学生の約7割が大学院に進学するとされています。
学歴重視の台湾では、大学卒業後の就職が非常に難しく、一旦働いてから入学する人や仕事と掛け持ちで社会人大学院生など様々な人がいます。
同級生の年齢や個性も様々で、最年長は60代の方や学校の先生、サラリーマンなど仕事で活躍しながら勉学に励んでいます。
日本の大学院は、通常2年で卒業ができます。
しかし、台湾の大学院は2年間の縛りがなく、最低2年で卒業でき、自分の研究や論文が終わらなければ、1年、2年...と留年していきます。
これは外国人学生だけではなく、台湾学生も同じで台湾の大学院は学生はきちんと論文を書いています。
卒業要件の単位が、2年ちょうどで取り終えるくらいの講義や活動量、それと並行で論文のテーマ研究や執筆が求められます。
論文テーマに関する講義を受講していくと、そこで学んだ内容やレポートが論文執筆につながるため、早く卒業しやすいと思われます。
台湾の大学院は、学術で一定以上の成果を求めるため、自然と就職活動は卒業後になっていきます。
日本のように、大学・大学院生の卒業後も積極的に就職活動の支援をするわけではありません。
台湾の就職活動は、新卒一括採用がないため、大学院卒で就職活動する場合、大卒でキャリア経験のある求職者や海外で学位取得をしてきた転職者などと同じ求人の狭い枠を争わなければいけないことになります。
留学する際、学費がいくらかかるのか気になります。
日本の大学院の学費に比べ、台湾の大学院の学費は安いと聞きますが実際どうなのでしょうか?
日本と同じく、国立私立で学費は異なりますが、結論から言いますと安いです。
国立の場合、外国人修士の学生は、1学期学雑費(学期ごとのベースの費用)は約10万円で、台湾は2学期制なので年間で約20万円程度となっています。
そこに、設備費や保険料などが重なっていきますが、日本ほど高くないので安心してください。
台湾には、日本にない学分費(単位費用)という費用がかかります。
これは、1単位履修ごとに払わないといけない費用で、1単位約1万5千円程度支払わなければいけません。
だいたい、1学期あたり6~9単位を取る人が多いようです。
例えば、1学期に9単位履修するなら、それだけで10万円になってしまいます。
学期始めに払い、受講単位が決定した後、学分費(単位費用)を払います。
因みに、国立大学では、外国人学生の学費は現地学生の2倍となっています。
私立大学では、外国人・現地学生ともに学費に差はありませんが、今後変更になる可能性もあるので注意が必要です。
台湾の大学院には、学雑費のほかに学分費(単位費用)がかかることを忘れないようにしましょう。
台湾の教育部では、外国人学生のため「台湾奨学金」を提供しています。
これは給付型の奨学金のため、返済義務がなく、留学生にとって大変助かる制度です。
年度ごとに募集要項が異なりますが、大学、大学院レベル以上の人文科学、社会科学、自然科学、芸術学科専攻分野の学生を対象に募集しています。
支給額は、修士課程・博士課程ともに学費及び雑費で1学期40,000元以内。
生活費は、月額20,000元となります。
(2020年教育省台湾奨学金及び華語文奨学金募集要項資料より引用)
①奨学金申請書
②奨学金承諾書
③研究計画書
④台湾の大学院に入学申請を行った証明書類
⑤日文成績証明書(台北駐日経済文化代表処認証済み)
⑥卒業証明書写し(台北駐日経済文化代表処認証済み)
⑦指導教員2名の推薦状
⑧パスワード写し
⑨TOCFL3級以上の成績証明書の写し
⑩選考結果通知用封筒
書類発行に時間の要するものがあるため、必ず準備に余裕をもって行いましょう。
日本の大学院とは異なる部分もある台湾の大学院ですが、やはり現地の学生たちとともに講義や研究を行うため、そこについていけるだけの語学力が必要です。
現在語学力に不安がある人は、留学準備とともに語学力向上を目指せば、楽しく過ごせる留学生活を送れるかもしれません。