大学卒業を控えている人、大学を卒業し社会人として働き始めた人の中には、大学院留学に興味のある人もいるのではないでしょうか。
この記事では、イギリスの大学院留学に焦点を当て、その概要から特徴、出願時に必要な書類、さらには大学院進学のための準備コースなどについて解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
イギリスの大学院の修士課程は、基本的に9月に入学し、1年間で修了するようにカリキュラムが組まれています。
日本をはじめとした他の国は2年で修了となるため、大きな違いがあります。
ただし、1年と短い分、大学院の1年間はほとんど長期の休みなしで勉強に取り組むことになるでしょう。
また、大学院では進級制度が採用されているため、学期の最後に行われる進級テストに合格しないと再度その学期をやり直さなければいけません。
そのため、勉強面で力を抜くことはできません。
本気で勉強をしたいという人にとっては、ぴったりの環境だと言えます。
大学院留学を検討している人の多くは、費用を気にしているのではないでしょうか。
イギリスの場合、大学院の多くは国立ですが、学費は日本よりも高めで、1年間で約130~260万円必要になります。
これに現地での滞在費や航空券、保険代などもかかってくるため、1年間で400万円?はかかると見込んでおいたほうがいいでしょう。
イギリスの大学はその教育水準の高さが特徴です。先述の通り、多くの大学が国立であるため、国によって教育や研究の水準が毎年厳しくチェックされています。
そしてその結果は公表されるので、大学側も質の高い教育を提供できるように努めているのです。
また、それに伴い学生のしつも高くなっています。
イギリス人はもちろんのこと、世界各国から学生が集まるので、英語や異文化の理解にもつながるでしょう。
そして、先述の通り、大学院修士課程であれば1年で学位を取得することができます。
日本をはじめとして、他の国は基本的に2年で修了であるため、できるだけ早く学位を取得したい人にとっては大きなメリットだと言えます。
イギリスの大学院留学をするためには、願書等を提出し、入学を認められなければいけません。
必要な書類は大学によって変わる可能性もありますが、主な書類は、以下の表の通りです。
・Personal Statementと呼ばれる
・A4用紙1枚程度に志望動機を記入
・2通用意するのが一般的
・卒業した大学の教授に書いてもらうケースが多い
・勤務先の上司などに書いてももらうことも可
・大学院によっては研究分野に関連する職務経歴が必要なケースもある
・大学の卒業証明書
・在学中の人は卒業見込み証明書
・大学の成績証明書
・求められる成績の基準は大学によって異なる
なお、英語力の証明も必要です。
ただし、出願の際は大学から求められている語学力に達していなくても出願はできます。
その場合「条件付き合格」として扱われ、後々語学力の証明を提出することになります。
時間的な猶予はありますが、早い段階で語学力は一定レベル以上にしておいたほうが、大学院での勉強にも取り組みやすくなるでしょう。
なお、出願時期に関しては、基本的に入学前年度の11月ごろから行なっている大学が多くなっています。
詳細は必ず志望する大学に確認するなどしましょう。
大学院留学を希望しているものの、語学力やアカデミックなバックグラウンドが不十分である人は少なくありません。
そういった人たちに向けては、大学院留学のための準備コースが設けられています。
ここでは、その概要について解説します。
Pre-Masterは、主に語学力が大学の定める基準に到達していない人に向けて開講されているコースです。
このコースを受け、必要な語学力を身につけたうえで大学院に進学することになります。
なおここで勉強できるのは、学術英語を中心とした英語であり、アカデミックな勉強は行いません。
Postgraduateは、イギリスやオーストラリア、ニュージーランドなどの国にある学位です。
こちらは学士課程から修士課程に進学する際に、勉強する分野が変わるために、学術的なバックグラウンドが十分でない人向けのコースとなっています。
ここでは、主にアカデミックなバックグラウンドを補うための勉強が行われます。
今回は、イギリスの大学院留学に関して、その概要から特徴、出願書類などについて解説しました。
イギリスは、1年間で修士の学位が取得できるのが大きな特徴です。年齢的に早く学位を取得したい人にはぴったりだと言えるでしょう。
また、語学力やアカデミックバックグラウンドが不十分な人には専用のコースも用意されているので安心です。ぜひ大学院留学の参考にしてみてください。