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フランスの学部留学


「フランスの大学(学部)に留学をしたい!」
「でもどうやって?費用はどの位?」
そんな疑問に、まるっと回答していきます。
高校卒業後にフランスの大学に進学したい方、現在大学に通いながらフランス学部留学を検討されている方、ぜひ参考にしてみて下さい。

フランスの学部留学をする方法・手段

フランスの学部に留学する方法は、次の2つです。

◇交換留学

在籍中の大学と提携している大学に交換留学生として派遣される形になります。
提携先の大学の受け入れ学部は限られているため、場合によっては、学びたい内容が学べない可能性もあります。

◇正規留学

一定の条件を満たせば、フランス現地大学の学部で学べます。
出願時には、大学の合格証明書や在籍証明書の提出が必要です。
なので、日本の大学への進学が第一条件になります。
高校を卒業しただけでは、フランス大学進学に必要な基準を満たしていないと判断されるので気を付けましょう。
次に大学が規定するフランス語の語学能力試験のスコアをクリアし、11月以降にCampus Franceへオンラインで申し込んで、面接を受けるという流れになります。
求められる語学力は大学によって違いますが、DELFB2以上が理想です。
B1があれば良い大学もあれば、C1が求められるケースも所もありますが、B2以上が目安だと考えて下さい。

フランスの学部留学にかかる費用

フランスの学部留学に当たり、どのくらいの費用を想定しておけば良いのでしょうか?

◇必要な費用の目安

フランス学部留学の費用は、半年で110~225万円。
1年間で220~510万円が相場です。

そのうち学費は学士課程(Licence)で年間2,770ユーロ(約35万円)になります。
交換留学の場合は、日本の大学に在籍しているので、留学先の大学への学費の支払いは不要です。
学費でみると日本の国立大学よりも安いです。

では、なぜ学費が安いにも関わらず1年で220~510万円もかかってしまうのかと言うと…。
その大きな要因は物価の高さです。
中でも住居費用が多くを占めていて、公的機関が管理している「CROUS (地方学生・生徒生活センター)」の学生寮を利用すれば1ヶ月あたり120~350ユーロ(約14,000~41,000円)ですが、フランス政府の奨学金を利用している方が優先されるので、場合によっては利用できない事も。
民間の学生寮であれば、約70,000~82,000円(パリ)、約47,000~82,000円(パリ以外の地方都市)が目安になります。
この他、交通費や食費もかかりますから、物価でみると日本と同じくらいと言ったところ。
そのため、年間の留学費用が割高になってしまうのです。

となると、「十分な貯金が無いと無理なんじゃ…」なんて心配になりますが、心配無用です!
低予算でフランス学部留学を叶えたい方には、奨学金の活用をお勧めします。

◇奨学金を活用してみよう

奨学金というと、「頭の良いエリートしか受け取れない」「利子がかかるのでは?」と思われがちですが、フランス留学を支援する様々な奨学金があります。
返済不要型の奨学金も多いため、ぜひ使える奨学金があるのか確認してみましょう。

次のようなサイトで、フランス留学の募集をご自身の専攻や期間、対象枠で探せますのでぜひ参考にしてみてください。
◇海外留学支援サイト (※18)
◇フランス留学奨学金検索 (※19)
◇ICC国際交流委員会 (※20)
(※18)https://ryugaku-shogakukin.jasso.go.jp/scholarship_abroad/page?action=swfglsearchjasso
(※19)https://www.japon.campusfrance.org/ja/bourses-et-financement
(※20)https://www.iccworld.co.jp/info/scholarship

◇アルバイトも可能!

長期学生ビザで渡仏した場合、年間964時間、週に20時間を上限に外国人学生でも働けると法律によって許可されています。
ちなみに最低賃金は1時間9.88ユーロで、ここから税金等を差し引くと手取り金額は1時間7.61ユーロになります。
「フランス語が出来ないと難しいのでは?」と思われがちですが、フランス語にまだ自信が無くても日本食レストランや日本人のための観光業であれば、職を得やすいです。

フランスの学部で困らないためには、どのくらいの語学力が必要?!

先にご紹介したように、学士課程では一般的にDELF B2以上、またはDELF B2と同等以上のTCFの成績が必要です。
交換留学の場合は、フランス語資格以外の基準があるケースもあるので、詳しくは在籍中の大学にお問合わせ下さい。

正規留学を検討中の方!学部留学のタイミングについて

交換留学ではなく正規留学を検討している方だと、学部留学のタイミングは
1:大学合格後にすぐに渡仏
2:一旦日本の大学で学び、資格を取得してから正規留学に向けて準備を進める
のどちらかかと思います。

もし、すぐにでもフランス語を上達させたい学部卒業をフランスで検討していて、さらに修士・博士課程もフランスの大学で一貫させたいといった想いがあるのであれば、大学合格の後に渡仏するのが最短距離になるでしょう。
というのもフランスの学部入学に必須条件になるB2は、フランスの語学学校で1~2年もみっちり勉強すれば取得できるレベルです。
一方で日本の大学に在籍した場合、名門のフランス語学科のある学部でも3年間で目指せるのはDELFB2資格です。
B2 資格取得までに、2~3倍の日数を要することに。
さらに、日本で学部を終えて学士3年から編入するとなるとC1が求められるので、学士終了後にすぐにフランス留学を叶えるのは難しいでしょう。
なので、本気でフランスの大学学士課程~修士などフランスで進学することを目指しているのであれば、早めの渡仏がおすすめです。

まとめ

フランスの大学学部留学についてご紹介してきました。
気になっていた疑問点は解決できたでしょうか?
フランスでしか学べない事も沢山ありますから、予算が不安な方はぜひ奨学金なども活用しつつ充実のフランス学部留学を叶えてみて下さい。