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スペインのボーディングスクールについて


あまり聞きなれないかもしれませんが、海外ではよくある制度で多くの学生が通っています。
ボーディングスクールのメリットやデメリット、どんな人が通っているのかを詳しく解説していきますので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

ボーディングスクールとは?

日本ではあまり聞きなれない言葉ですが、ボーディングスクールとは「全寮制の学校」のことです。
入学した学生たちは親元から離れ、他の学生たちと寮生活を送りながら勉学に励みます。
多くのボーディングスクールの対象年齢は3歳ごろから18歳ごろまでと幅広く、高いクオリティの教養を学べるため学費も普通の学校に比べると高額となっています。
24時間、友達や教師と共に過ごすため、それが海外であればずっと外国語漬けの毎日になります。
つまり、英語圏やスペイン語圏のボーディングスクールではその国の言葉だけで生活をするため、活きた語学力の向上が見込めます。
「全寮制のインターナショナルの学校」をイメージするとわかりやすいかもしれません。

ボーディングスクールのメリット

・質の高い教育と実用的なスペイン語力が身につく

学校でも寮でもスペイン語のみでコミュニケーションをとります。
そのため、一般的な学校で習うようなテスト用の英語の知識ではなく、実践的な生きた英語の表現力が身につきます。
学校では座学の勉強、寮ではスピーキングやリスニングの強化を日々行うため、高いスペイン語力を速いスピードで取得することが見込めます。

・国際的な感覚が身につく

さまざまな国の人と生活をするため、それぞれの国の文化を知り、お互いを理解し合う関係が生まれます。
今まで知らなかった常識や考え方など、たくさんの刺激を受けることでしょう。
そういった経験から、物事の考え方が柔軟になり、視野も大きく広がるはずです。

・世界中に友達ができる

ボーディングスクールでは、一日中同じ友達と過ごします。
そのため中には、一生の友達になる出会いがあるかもしれません。
またグローバルな環境のため、世界中の国籍の人と友達になれます。
卒業してもずっと関係が続くような、素敵な友達ができるチャンスがたくさんあります。

ボーディングスクールのデメリット

・学費が高い

ボーディングスクールは普通の学校と比べると比較的富裕層から人気の学校のため、学費が高いことが多いです。
全寮制であり、制服があったり高度な設備があったり質の高い教育を提供しているため、納得ができます。
学費は一般的な学校よりも、約1.5から2倍の授業料がかかるところが多いと言われています。
普通の学校では経験できない生活ができますが、高い学費を考えると誰でも行ける学校とは言いにくいかもしれません。

・外国語漬けの生活

24時間ずっとスペイン語のみで生活しなければいけないため、最初は疲れてしまうかもしれません。
だんだん慣れてきて、それが楽しいと感じられればいいのですが、辛さの方が大きくなってしまう人もいます。

・簡単に辞められない

全寮制の学校のため、今すぐに帰りたい、学校を辞めたいと思っても、それができません。
ホームシックになったり、想像していた学校生活と違って不安になってしまうことがあるかもしれませんが、事前に不安要素がある人は家族間でよく相談しておきましょう。

ボーディングスクールに入学する人の特長

・スペインに住んでいる外国人が教養と語学力向上の為に入学する
・スペイン人がネイティブレベルの英語を身につけるために入学する
・第三国の人がスペインに住んでいる場合、語学の上達を目指すために入学する

多くの場合、金銭的に余裕がありグローバルな人材に育てたいという考え方の家庭が子供をボーディングスクールに入学させる傾向があります。
スペインは、英語圏の国ほどボーディングスクールの制度が充実していません。
しかし、スペイン語は英語に続き世界的に需要がある言語のため、スペイン語ネイティブであっても英語ネイティブであってもボーディングスクールで過ごす価値は高いといえます。

スペインにあるボーディングスクール

【キングスカレッジ】

スペインの首都でもあるマドリッドにキングスカレッジという全寮制学校(ボーディングスクール)があります。
マドリード空港から20分ほどに位置する男女共学の英国式のボーディングスクールです。
幼稚園から高校までの一貫教育を行なっており、教師は全員イギリス人、生徒の大半はスペイン人ですので、英語のみならずスペイン語も合わせて習得できることが魅力です。
ESLはありませんが、英語力が満たない生徒には事前に学校長推薦の語学学校に入学できます。
本国に比べ費用を抑えてイギリスの教育を受けたい方に最適な学校です。

【大学の寮】

スペインにはボーディングスクールのみの運営の学校は少ないですが、大学に寮の制度がある場合、ボーディングスクールのような生活を送ることができます。
特に留学生の場合、学校の友達と毎日過ごすため自然とグローバルな感覚が身につき、語学力も飛躍的に伸びる確率が上がります。

まとめ

ボーディングスクールは高い学費と優秀な人材が集まるということから、なかなか敷居が高いと感じる人も多いのではないかと思います。
しかし、スペイン語や国際交流が好きで、自分の力を伸ばしたいという志の高い人が入学してくる場所でもあります。
もちろん勉強も頑張らなくてはいけませんが、世界中の友達を作り、切磋琢磨し合って生活するということは人生の中でもかけがえの時間になることでしょう。
また国際交流や英語での自立した生活を通して、本人の将来の選択肢が広がり、自ら行動を起こせるようになります。
謙遜しがちなボーディングスクールですが、普通の学校では決して経験することのできないことがたくさんあります。
インターナショナルな生活に興味がある方は、一度検討してみてはいかがでしょうか。